〜 Vol.2:今日の一冊 〜  ザーヒル

パウロ コエーリョ著 旦 敬介 訳

この本には森も海も川も温泉も出てこないんだけど私には屋久島の自然の中に身を委ねると感じる「愛」というものと同じ事が書かれていると思うんです。

なんや背中がモゾモゾかゆ〜くなる言葉の「愛」なんですな。この「愛」という目に見えないものは、自分自身が感じるものでありますな。
それも自分の中から沸き上がる感情であって、決して他人から押し付けられるものではないんですな。
そやからこそ心っていうのは不思議でおもしろいものなんか。

「愛」といっても人間対人間だけでは無いと思っています、これはこの本を紹介するに
当たっての肝心なポイントで、この本には「愛についての定義」なんか書かれて無いのです。
むしろ「愛について」の問いかけが書かれているかも、、読む人によって捉え方が違うかも知れないです。
同じ景色を見ていてもAさんには何も感じなくてBさんには「愛」を感じる訳で、ようは受ける側次第というこっちゃ。

で、私はBさん、そして時々Aさんにもなる。
その時の心の状態でAさんにもBさんにも成りうる訳ですな。
若葉の優しい色やシダの新芽、水の模様や苔についている雫、光と影が作る樹々の陰影、、、などなど
これが「愛のエネルギー」やと感じ浴びるんですワ。
この本の中で風や海や原子のエネルギーを私達は使っているのと同じ様に愛のエネルギーを使う事が出来れば世界が変わるのではないか、と主人公の奥さんのエステルが言う場面が出てきます。
現実の世界を見るとまだ戦争をし、餓え、憎み合ってる。
安全な国と言われていた日本も過去のものとなって毎日だれかが殺されたというニュースを聞かない日はないし、子供が標的になっている事件も増え続けている。

『どないなっとんねん!責任者出てこい』と怒鳴ってもどうにもならん。
なんとか「愛のエネルギー」を感じ「陰のエネルギー」を打ち消さないとあかんのとちがうんやろか。
この本のタイトルの「ザーヒル」という意味は心が何かに囚われてしまう事を言うそうで、心が何かに囚われるとソレしか見えてこないキャパシティが狭くなる訳ですな。

屋久島へ来られる方々に自然観察を通じて、心を解放してもらい個々の「ザーヒル」を洗い流して頂いて「愛のエネルギー」を感じてもらえれば、そういう願いが私の中から出てきた一冊でした。
私の「ザーヒル」は屋久島かな。
そういえば「屋久島病」というのがあるそうで、、、ほんまかいな。

wakko

 

Topページへ戻る / 虎犬書棚への投稿 / 感想・ご意見など