〜 第三弾:今日の一冊 〜  青いクラゲを追いかけて
盛口 満 著  講談社

最初の頃からタイガー日記をご愛読いただいている方は覚えて居られるかもしれませんが海岸に大根の薄切りの様な不思議な物体が沢山見つかり、これは一体何???ということがありました。→ #23 2002.8.4
What's this?上にも掲載したのですが、未知の物体発見の知らせを受け、いてもたっても居られなくなり、千葉県にある海の博物館にメールを送った所、それがギンカクラゲの浮力体であると言う事を教えていただきました。
同じ黒潮で結ばれた屋久島と千葉ですが、ちょうど問い合わせた時期に南房総でもギンカクラゲが打ち上げられたと聞き、もしかすると同じ群れだったのかもしれない等とロマンを膨らませたのでした。
ギンカクラゲとは一体どんなモノなのか?に興味を持ちGoogleで検索した時にアマゾンブックストアで見つけたのがこの本です。

沖縄のフリースクール**の自然学の教師である筆者が子供が海岸で見つけた青いクラゲの話しを聞き、生物マニア魂を発揮して新しい発見や謎を推理するといった内容。少年向けに書かれていますが、ストーリー展開が小気味よく、帯に書かれている通り、ベタな推理小説よりよほどスリリングで痛快、文章がやさしい事もあり面白くて一気に読んでしまいました。

 
昨日、Wakkoがカツオノカンムリを見つけたと写真を送ってくれたのですが、まさにそれがこの本のストーリーの主軸になっています。
カツオノエボシという毒のあるクラゲはご存知の方も多いと思います。魚の浮袋みたいな身体に長い糸状の触手が付いた薄青色の透き通ったクラゲです。(海岸に打ち上げられたのを裸足で踏みつけたりすると乾いていても刺さされる事があるので注意が必要です。)屋久島で発見されたギンカクラゲは白くてパリパリした骨格みたいなモノでしたが実はこの二つのクラゲと同様に身の部分は青い色をしているのです。
作者はこの青い色の理由がこれらの共通の住処である海面の青の色と関連があると捉え、他にもアサガオ貝という青い色の浮袋を持つ貝も同じ様に海面にぷかぷか浮かんで生きていると紹介しています。
海鳥からも、魚からも見つけられにくい透き通った青い海の色..つまり保護色なのですね。

私は海が好きなので屋久島でも可能な限り海で遊びたい質なのですが、滞在中の天候が悪くやむなく海岸で過す事も少なくありません。風向きが良いと海岸には色々と面白い発見があり、思わず熱中してしまい、しかし後から考えると心休まる充実した時間を過したものだとしみじみ思ったりするのです。
興味を持たなければただの海岸のゴミ。それがこんなに奥の深い物語を経てそこにあるという事を教えてくれる一冊です。

Ryutaro

盛口 満 氏の著作(amazon.co.jp)


○自分でひと言

Yammoも筋金入りの海岸漂着物のエキスパート。海が荒れた日もそうでない日も、海岸探索をリクエストしてみては如何でしょうか?きっといつまでも残るステキな思い出の品を見つける事ができると思いますよ。    Ryutaro

○私もひと言

カツオノカンムリの写真が撮れて良かった〜
「青いクラゲを追いかけて」を再度、読みたくなりました。
この沖縄のフリースクール**の授業いっぺん受けてみたいです!    wakko

参考--**珊瑚舎スコーレ HP (リンク未承認
   盛口 満氏 HP (リンク未承認

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