〜 第五弾:今日の一冊 〜  匂いの記憶
ライアル・ワトソン 著 旦敬介 訳 光文社

よく本を読み出す時に一番後ろにある「解説」から読み始める方がいらっしゃる。というのを聞きます。
この本の解説は去年かおとどしかもう忘れたけれど「バカの壁」というベストセラーを書かれた解剖学者の養老孟司さんが、この本をとても理解しやすく解説されています。

それこそ「お楽しみのこれから読む本の解説を先に読むなんてバカなのかも」知れませんが、その壁を越えて少し抜粋すると、第一部ではヤコブソン器官について第二部では現在までに知られているその機能について第三部ではさらにこの機能が展開していく内容と、あります。

解剖学者である養老孟司さんも、実際にヤコブソン器官が鼻の中にあり脳へ至る神経であると解剖して確認されているらしいのですが、この方は「解剖学的にゆうと、はっきりしていない機能という脳神経の終神経と関係している」と、書かれていて何やら難しいのですが、要は未だわからん臭覚機能という事みたいです。

1〜2年前に読んだ新聞の寄稿文で忘れられない文章があります。
確か中年男性の日本の小説家の文章だったと思うのですが「日本女性よ、脇毛を剃るな!なんぼアメリカナイズされた日本でもアメリカ女性の真似はしないでくれ。」らしき事が書かれていたのです!
何ゆーてんねんオッサン、アンタに各女性の脇毛をとやかく言われる筋合いはないで!と憤慨したのですが、この本を読み終えて思ったのはこのオッサンが懇願していた理由がよ〜く解った。と言う事です。

いきなりスゴい内容になりましたが、脇の下から各個人の匂いが空気中に放出されているそうで、脇の下の毛には個人情報(性的なメッセージ)が隠されているそうです。
アポクリン線という体臭の発生源があって脇に長い毛があると脂肪分が毛にコーティングをほどこし脇の下は温かいので気化してそこいらに匂いを放散しているとか。
又この放散された匂いはフェロモンというもので、それが他人の(異性)鼻の中でキャッチされるのだけれども鼻というものは単に嗅いでいる訳でなく、このフェロモンをキャッチする専門のヤコブソン器官なるものが左右の鼻の穴に一つずつあって全脳の副球臭球へ行きそれから大脳辺縁系に伝わり、そこで性的な行動のスイッチが入るらしい。
という事は鼻とはフェロモンに関する匂いとそれ以外の匂いを上手く分けて各々に働く脳の部分へ送っているという事なんか。なんと!鼻とはそこいらの匂いを嗅ぐだけでなく状況によってはドえらい行動をしでかす身体の一部だった訳ですな〜知らんかった。

この匂いというもの、この本を読むまでは単に匂いを嗅いで食べものを味わったり匂いから昔懐かしい記憶が思いおこしたり、そうそう!長い事 冷蔵庫に放置していた物が腐っているかまだ食べれるのか判断したり、森の中で何の植物の匂いかクンクンしたりする位しか「匂い」について余り考えた事が無かったけれど、この作者は「匂いというのは化学的な感覚で化学的な情報を電気信号に変換する事だ」とおっしゃっています。
なんやら難しい言葉ですが、ともかく読んでみて下さい。
鼻から鱗、、、いやいや目から鱗が落ちるのは確実です。

 

by わっこ

 


Topページへ戻る / 虎犬書棚への投稿 / 感想・ご意見など